リュックにくっついて行ったもの
これは、既に別サイトで紹介させていただいている内容なのだが、時期的にも、内容的にも、「ガンまる日記」に大変相応しいと思われるので、元の文章に手を加えながら、こちらでもご紹介させていただくことにする。
寒い季節になるとファンヒーターを多用するため、我が家では、寝室に洗濯物を干すことが多くなる。
ある朝のことである。仕事に出掛けるために、支度を整えて寝室から出て行こうとしたとき、背負っていたリュックに、干していた洗濯物の一部が当たってしまった。そのとき、何かを引っ張るような手応えを感じたのだが、急いでいたので気にも留めず、そのまま家を出てしまった。
最寄駅まで歩いて行き、そこから更に電車に乗り、職場(ちなみに、現在の職場ではない)まで歩いた。職場に着いてリュックを下ろし、マフラーを外した私は、足元に信じられないものが落ちているのを発見した。それは、見覚えのある、使い古しのブラジャーだった。
私の顔から、みるみる血の気が引いて行ったのは言うまでもない。私はとっさの判断でそのブラジャーを拾い上げ、リュックの中に素早くしまった。おそらく、家を出るときに、寝室に干していた洗濯物干しにぶら下がっていたブラジャーが、リュックに引っかかってしまったのだろう。私はリュックにブラジャーを引っ掛けたまま、家から最寄駅まで歩き、そこから更に電車に乗り、職場まで歩いて来てしまったのだ。リュックにブラジャーを引っ掛けて歩いている私を目撃した人はたくさんいるはずだ。しかし、あまりにも凄まじい光景だっただけに、誰一人として私に声を掛けられなかったのだろう。ちょっと勇気を出せば、「リュックのチャックが開いていますよ」くらいのことは言える。しかし、「リュックにブラジャーが引っかかってますよ」とはなかなか言えない。しかも、リュックにブラジャーなどという組み合わせは、一歩間違えば、趣味で付けていると思われてもおかしくないような状況だ。
私はすぐにガンモに電話を掛けて報告をした。私の報告を受けたガンモは、一瞬、言葉を失ったようだった。私自身も、まさかこのようなことが起こっているとは夢にも思っていなかった。私はガンモに、
「このことをホームページネタにするから」
と言って、いったん電話を切った。
夕方になって、再びガンモに電話を掛けてみると、ガンモはこのことで私がひどく塞ぎ込んでいるのではないかと心配していたようだった。しかし、私が「ホームページネタにする」と言ったことをポジティヴに受け止め、こう言ってくれた。
「まるみ、愛してる・・・・・・。こんなことがあっても、ホームページネタにするなんて・・・・・・。普通の女の人だったら、こんなことがあったらもう恥かしくて死ぬとか言い出してもおかしくないんだぞ。最初に電話を受けたときの様子で、思い詰めているのかと心配していたけど、安心したよ。他にこんなヤツいないぞ」
ガンモは私の立ち直りを喜んでくれた。そして、私はこのことを実際にホームページネタにした。こうしたポジティヴへの転換は、ガンモと私がフランクな関係だからこそ実現できていることである。
当時、記事を書きながら思っていたのは、同じ引っ掛けて行くなら、もっと新しいブラジャーのほうが良かったということだった。何も、よりにもよって、何年も使い古したブラジャーじゃなくても良かったのではないだろうか。えっ? そういう話じゃない? でも、皆さん、この時期、部屋に干す洗濯物には充分気をつけましょう。
※皆さん、いつも応援クリックありがとうございます。ソウルメイトの夫婦とは、こんなフランクな関係でございます。
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