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2005.10.27

隙と許容

 派遣仲間の独身女性が、自宅に新しいパソコンを購入したいらしく、派遣先のパソコンに詳しい独身男性社員に、どんな機種がいいか相談しているのが聞こえて来た。彼女は、松たか子似の美人で、職場の男性からも人気がある。彼女は、男性社員に、
「パソコンを買ったら、○○さん(男性社員の名前)がセットアップしてくださいよ」
などと言っている。何と甘え上手な女性だ、と私は思った。私なら、絶対にこんなことは言わない。わからなくても一生懸命調べながら、自分の力で何としようとする。だからだろうか。私が職場で"サムライ"と呼ばれているのは。

 以前、彼女から、一緒に仕事をしている独身男性(彼女がパソコンのセットアップをさりげなくお願いした男性社員とは別の男性)が、携帯電話に付いているカメラを使って、彼女の写真を無理に撮りたがろうとするのがイヤだと聞いたことがある。彼女は、私と同じ開発業務ではなく、開発者が開発したプログラムをテストするテスターの仕事を担当していた。その作業場所は、マシン室の奥のほうに位置しているため、なかなか人目につかないらしい。私は、その話を聞いたとき、相手の男性がとても大人しい男性だったので、彼女にそのようなことを強要することがショックだった。男性の行為は、立派なセクハラだと思ったのだ。

 しかし、彼女の取っている行動に注目してみると、少し隙があるように思えた。男性は、彼女の取っている態度から、自分が許容されていると思ってしまうのではないだろうか。男性はただ、自分が彼女に許容されていると思い込んで、彼女に近づいているだけなのではないだろうか。おそらくだが、彼女は、半ば無意識のうちに男性を許容する行動を取っている。そして、意識的であるか意識的でないかのギャップが、セクハラを生み出しているように思える。誰だって、傷つきたくはないのだから、相手に許容されていないと思えば、アプローチはして来ないだろう。

 また、私は、職場で別の光景を見た。仕事中、別の派遣社員の独身女性が、椅子の上で身体を斜めにしようとする姿勢が目に入って来た。そのときに、彼女と一緒に仕事をしている既婚男性社員が、彼女の肩を保護するかのように、すかさず、手を添えたのだ。つまり、男性の手は、何の躊躇もなく、彼女の身体を支えるようにして、彼女の肩に触れたのだ。私は、一瞬、自分の目を疑ってしまった。何故なら、彼女は決して倒れそうになったわけではなく、椅子の上でただ身体をよじらせただけだったからだ。しかも、彼女は男性社員の手が自分の肩に触れたことを特別なこととは感じていないように見えた。

 何の躊躇もなく、異性の肉体に触れることは、相手に許容されていることがわかっていないと難しい。むしろ、「触れてしまってごめんなさい」という展開になってもおかしくないくらいだ。

 私がこれらの延長上にあるものとして何となく感じたのは、最初から加害者や被害者が存在するわけではなく、被害者には、加害者をたきつける要因があるのではないかということだった。後者の例は、もしかしたら、ただならぬ男女の仲に発展してしまうかもしれない。しかし、女性には、それを許容した責任があるということだ。

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