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2005.09.08

甘え

 私の職場では、プログラムに障害が発生すると、ある特殊なツールを使って、修正したプログラムをユーザに再配布する仕組みになっている。その特殊なツールの使い方が、ツールの画面操作からは直感的にわかりにくいため、そのツールの操作に慣れた私か、もう一人の男性社員が、主にその作業を担当していた。

 先月も、プログラムに傷害が発生して、そのツールを使用して修正したプログラムをユーザに再配布することになった。毎回、私かもう一人の男性社員しかその作業を行えないのは大変非効率だと思い、そのツールの使い方の手順書を作成し、ツールのビットマップ画像まで貼り付けて、この画面のここでこのような指定をすれば実現できるといったようなことをわかりやすく書き込んだ。そして、そのような手順書を作成し、共有フォルダに置いたことをプロジェクトメンバーに一斉通知しておいた。

 そして、再び新たな傷害が発生し、そのツールを使わなければならなくなった。すると、先月、私にそのツールを使って作業をしてくださいと頼んで来た男性社員(ツールの使い方を知っている人とは別の男性社員)が、私に、
「あのツールを使って、修正したプログラムを再配布できるようにしてくれませんか?」
と小声で頼んで来た。私は、
「毎回、毎回、私が作成していたのでは、練習にならないでしょう。せっかく手順書まで作ってあるんですから、それを見て自分でやってくださいよ」
と言い返した。しかし、彼は、
「ツールを使う練習はしておくので、今回に限り、お願いします」
と言うのだ。

 結局、私は、その作業を行ったのだが、何となく腑に落ちないものがあった。考え方によっては、私は派遣で、相手は社員なのだから、社員が自分の作業の負担を軽くするために、派遣に作業を委託することは何らおかしくない。むしろ、そのために派遣は雇われていると言ってもいい。しかし、今回のことは、私には、彼の甘えであるように思えたのだ。だから、彼は小声になったのではないかという気がしている。そして、小声になってしまったというところに、彼の良心が隠されているのだと思う。

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