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2005.05.30

ガンモの自転車

 朝、ガンモと電話で話しをしながら出勤した。何だか短かった恋人時代を思い出すようだ。あの頃、私は東京に住んでいて、ガンモは兵庫県に住んでいた。そう、今の状態とまったく反対である。

 今日も残業だったが、家に帰っても独りぼっちなので、早く家に帰りたいという気持ちは起こらず、いっそのことグレてしまいたいような衝動に駆られながら帰路についた。

 最寄駅まで帰って来たとき、駅の自転車置き場でガンモの自転車を発見した。私はそれを見て、とても安心するような、暖かい気持ちに包まれた。

 そう言えば、結婚してまだ間もない頃、同じように、ガンモが長い出張に出掛けたあとで、駅の自転車置き場に残されたガンモの自転車を見て激しく泣いたことがあったのを思い出す。当時、その話をガンモにすると、
「俺もそんなの見たらダメだわー」
と言った。

 おそらく、自転車置き場でそのような光景を見てしまうと、一人で想像することがたくさんあるのだと思う。その自転車に乗っている人ととても親しく、いつも連れ立って一緒に帰っているのに、相手が不在のため、今日は一緒に帰れない。そんな切ない非日常に、思わず泣けて来るのだ。

 ガンモの帰宅まで、あと三泊。出張に出掛けているガンモの自転車を見つけても、家に帰ってガンモの姿がなくても、もう激しく泣くことはなくなった。それは、私たちの絆がそれだけ強くなって来たことの証なのかもしれない。

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