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2005.03.15

小さな湯船

 私の実家の浴槽は、小さい。その湯船の中に、ガンモと二人で入った。お互いの実家に帰ったとき、私たちは、いつもためらわずに一緒にお風呂に入る。私の両親もずっと一緒にお風呂に入っていたので、夫婦は一緒にお風呂に入るものだと思っている。ガンモの両親も、ずっとそうだったと言う。そんな私たちも、初めて一緒にお風呂に入るときは恥かしかった。確か、明かりを消して暗くして入っていたように思う。今では、明るい場所でもすっかり平気になっている。明るいとか暗いとかいうことよりも、夫婦で一つの浴槽の中に入ることが大切だと思う。以前、テレビで熟年のご夫婦が小さな浴槽に、身を寄せ合って入っているのを見て、いいなと思ったことをここにも書いたと思うが、私たちもそんな夫婦になりたいと思う。

 小さな湯船と言えば、結婚して初めてガンモの実家のお風呂に入ったとき、私の実家と同じくらいの小さな湯船に親近感を感じた。しかし私は、理由もわからず、その小さな湯船に、もう二度とつかれないような気がして、少し寂しく感じたのだった。考えてみると、その湯船に二度とつかれないということは、もう、ガンモとこのお風呂に一緒に入れないことになってしまう。一体それはどういうことなのだろうと、気になっていた。

 しばらくすると、何と、ガンモの実家のお風呂が改装されて、小さな浴槽が引退し、少し大き目の新しい浴槽が取り付けられたのだ。小さな浴槽は、もうすぐ自分の役目が終わることを私に知らせてくれたのかもしれない。お風呂を改装したのは、義父や義母が、嫁を迎え入れる準備を整えてくれたのだと思う。小さな湯船ではなくなってしまったが、私には、義父や義母のそうした心遣いが有り難かった。

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