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2005.01.29

『あさかぜ』『さくら』の引退

 来年三月一日のJR各社のダイヤ改正で、東京から九州・山口に乗り入れる寝台特急が相次いで姿を消す。国内初の「あさかぜ」(東京―下関)と、二番目の「さくら」(東京―長崎)。現在、いずれも一日一本運行しているが、旅客輸送の高速化とともに新幹線や航空機へ乗り換えが進んだことから、約半世紀の歴史に幕を閉じる。

 「あさかぜ」は、国鉄時代の一九五八年十月に登場。独特の青い車体は寝台特急の「ブルートレイン」の呼称につながった。当時、東京―下関を一日一本、東京―博多を同二本運行したが、九四年までに東京―博多は全廃。JR三社(東日本、東海、西日本)で共同運行する今も乗客減は止まらず、JR西日本によると、民営化した八七年と比べ、需要は四分の一以下に落ち込んだ。

(以上、西日本新聞より)

 このニュースを受けて、またしてもガンモが思案に暮れている。来月、私たちは東京に出かける予定が入っているのだが、そのときにこれらのブルートレインに乗れるような予定を組み込みたいようだ。つまり、行きは大阪から『あさかぜ』に乗り、帰りは関西を通り越して長崎まで『さくら』に乗るという強行スケジュールである。それが実現した場合、長崎から関西までは、飛行機で帰って来ることになる。

 そもそも、何故、このような話に発展したのかと言うと、私が派遣先の仕事仲間から、一冊の本を借りて帰ったことがきっかけだった。それは、「クウネル(ku:nel)」という雑誌で、ある女性記者が、今春引退する『さくら』に乗車したレポートが掲載されている。私はその記事を、ガンモと一緒に目を通した。その女性記者は、にわか『さくら』ファンなのだが、とても情緒にあふれていて、いい感じなのだ。東京から長崎までの二十時間を『さくら』で過ごした彼女は、列車が終点に着いても、しばらく『さくら』の側を離れたくなかったと言う。こうしたレポート記事においては、淡々と事実だけを述べる記者が多い中で、いまどき、こういう情緒あふれる記事を書ける人はなかなかいない。私はこれを読みながら、ついつい目頭が熱くなるのを感じた。

 ガンモに、
「この記事、とってもいいねえ」
と言うと、
「うん、なかなかいい記事だ」
とガンモも感動している。そして、
「仕方ないなあ」
などと独り言を言っている。何が仕方ないのかと言うと、こんな感動的な記事を読まされては、東京から『さくら』に乗らないわけには行かないということなのである。そして、
「個室が取れたら『さくら』に乗ろう」
と私に提案する。『さくら』の寝台は、急行銀河の寝台と違って、ひどく狭い。そのため、これまでのように、二人で一つの寝台に寄り添って眠ることは非常に困難であるようだ。
「多分、個室はもう取れないだろうなあ。でも、個室が取れないとなると、二十時間はきついし。しかも、個室が取れても、コンセントがないから、パソコンの充電はできないね」

 そんなこんなで、ガンモはずっと思案し続けている。果たして、『さくら』の個室は取れるのだろうか。

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