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2005.01.18

ガンモのプレッシャー

 だいぶ落ち着いて来たものの、まだまぶたがトローンとして重い。日中、稼働率六十パーセントで仕事をする。

 今夜、ガンモは飲み会のため、遅く帰宅した。帰って来るなり、
「まーるみ」
と言う。
「どうしたの?」
と尋ねると、職場でリーダーを担当することになり、これまでよりも仕事の責任が重くなってしまったのだと言う。やがて、便意をもよおしたガンモは、話の続きがあると言って、私をトイレに呼んだ。そして、ガンモは便座に座り、私はトイレのドアから顔を出してガンモの話の続きを聞くことになった。
「これからは、ガタンゴトンに出掛けても、しょっちゅう仕事のメールをチェックしなきゃいけなくなるの」
「事務処理が大変なの?」
「それもあるけど、いろいろ大変なの」
「文章を考えるの、苦手だもんね。文章を組み立てるくらいだったら力を貸すから、いつでも言ってよ」
と私は言った。

 トイレから出て来たガンモと抱き合ったら、飲み会の席で染み付いたと思われる煙草の臭いがした。満四十一歳、本厄のガンモ。これからどんどんガンモに仕事の責任が降りかかって行く。こんなだから、サラリーマンは、いつまでも少年のようには生きられない仕組みになっているのだ。私にも、家庭生活と社会生活のギャップが存在しているように、きっとガンモにも、こうありたいと思う自分と、実際の自分との間に大きなギャップが存在しているのだろう。

 お金とは、愛情のなさを埋め合わせるためのもの。その証拠に、愛情で結ばれた関係においては、ビジネスとしてのお金のやりとりは発生しない。そんなお金を稼ぐために、自分をおかしくしてしまってはいけない。だから、ガンモにも、もっとリラックスして欲しい。何故なら、お金のある世界は、むしろ恥なのだから。

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