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2004.11.24

宅配ボックスのデバッグ

 旅行から帰ると、「6番の宅配ボックスに荷物を入れておきました」という宅配便の不在連絡票がポストに入っていた。私たちの住むマンションには、不在のときでも荷物を受け取ることができるように、宅配ボックスが設置されている。この宅配ボックスで、元払いの荷物なら受け取ることができるのだ。宅配業者が宅配ボックスを操作し、空いている宅配ボックスに荷物を預けると、私たちが荷物を受け取るときに宅配業者の伝票に押すような受け取り印を押せるようになっている。

 宅配業者によって宅配ボックスに荷物が預けられると、宅配ボックスに受取人の部屋番号が表示される。荷物を受け取る人は、それぞれの部屋専用の磁気カードを通して宅配ボックスを操作し、自分宛に届いた荷物を取り出す。

 ところが、不在連絡票には6番の宅配ボックスに預けたと書かれているのに、宅配ボックスを見ても、私たちの部屋番号が表示されておらず、専用の磁気カードを通しても「荷物は届いていません」と表示されるばかりだった。

 そこで、今日、宅配業者に問い合わせてみたところ、宅配業者が宅配ボックスを操作したときに、エラーになってしまい、確かに6番の宅配ボックスに私たち宛の荷物を預けたにもかかわらず、私たちの部屋番号が表示されなかったことがわかった。預けたときにエラーになったことをどうにかして知らせたかったが、私たちがずっと不在だったため、どうしたものかと気をもんでいたらしい。「預けるときにエラーになりましたが、お荷物は確かに6番の宅配ボックスに入っています」というようなメモでも残しておいてくれると良かったのだが。

 ガンモにこのことを話すと、ガンモは、
「ちょっとテストしてみよう」
と言って、宅配ボックスへと向かった。何を始めるのかと思えば、ガンモは宅配業者になりすまし、荷物を届けるフリをして宅配ボックスを操作した。宅配ボックスは、現在利用できる空のボックス番号を示し、そのボックスの扉を開けた。最初に4番が開いたので、ガンモはそこにダミーの荷物を入れて扉を閉めた。宅配ボックスの中にはセンサーがついているようで、中に何も入れない状態で扉を閉めようとすると、扉が閉まらないような仕掛けになっていた。ガンモは、ダミーの用紙を使って、受け取り印をもらった。再び同じことを繰り返し、5番の宅配ボックスにもダミーの荷物を入れた。ガンモの狙いは、6番の宅配ボックスを開けることだった。ガンモは宅配ボックスに起こっている現象をロジカルに分析し、おそらく中のセンサーが壊れているために、荷物を預けるときに中に荷物が入っていることを認識できなかったものと睨んだのだ。

 再び同じ操作を繰り返すと、運良く6番の宅配ボックスが開いた。そして、その中には、私たちが受け取るはずだった荷物が入っていた。私は喜びの声をあげながら、中の荷物を取り出した。更にガンモは、6番の宅配ボックスのセンサーが壊れていないことを確認するために、再び同じ操作を繰り返し、6番の宅配ボックスを開き、ダミーの荷物をそこに入れた。その結果、6番の宅配ボックスのセンサーは壊れていないことがわかった。おそらく、何らかの悪条件が加わってしまい、センサーがうまく動作しなかったのだろう。

 こうしたロジカルな発想は、理系出身のガンモの得意とするところだ。私は文系出身なので、このようなことは思いつかない。ちなみに、こうした作業のことを、コンピュータ業界ではデバッグ(バグつぶし)と言う。

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